
世界はゲームボーイ版『信長の野望』みたいになってきた
子供の頃、初代ゲームボーイ版の『信長の野望』をよく遊んでいた。最近の世界情勢や日本の現実を見ていると、あのゲームの世界観を思い出す。国同士、企業同士、人同士が勢力争いをしていて、完全に「世界版の戦国時代」だ。
正直なところ、もう今の世の中がよく分からなくなってきた。あまり深くのめり込むと心が病みそうなので、今後は少し距離を取って、控えめに関わった方がいいのだろうと思っている。
「自殺したい」と口にした社長
30代後半の頃、衝撃的な光景を目にしたことがある。勤務していた会社の下請け企業の社長が、「自殺したい」と口走っていたのだ。
その会社は倒産寸前で、従業員を雇う余裕もなく、社長自身も住む家を失い、工場の中で生活していた。経営者としてのプライドや責任感が、限界を超えて彼を追い詰めていたのだと思う。
しかし、その社長が請け負っていた仕事は、僕が勤めていた“超絶ブラック企業”からのものだった。
正社員・時給750円という現実
当時の僕は正社員だったが、時給は750円。残業代はなし。月曜日から土曜日まで出勤し、木・金・土は「給料が出ない日」だった。
その日は会社のシャッターをすべて閉め、外から見れば休業しているように装いながら、実際には工場内で働かされていた。求人票には「月給18万円〜30万円」と書かれていたが、完全な虚偽だった。
そんな会社から仕事を受けていれば、まともな経営ができるはずもない。結局、その下請け工場は倒産し、社長の消息は分からなくなった。
月10万円で生きろと言われた時代
僕自身も、そのブラック企業を4ヶ月で辞めた。週1日の休みで、毎日8時から22時近くまで働き、月の総支給は約10万円。しかも税金や保険が引かれる前の金額だ。
当時は、こういった会社が本当に多かった。別の会社では、月3日しか休みがなく、8時から深夜2時まで働き、残業代は一切なし。正社員として4ヶ月働いて、月の総支給は16万円だった。
残業代について社長に文句を言うと、「うちは固定給だから」の一言で片付けられた。今から10年以上前の日本には、こうした会社が珍しくなかった。
中小企業が自転車操業になる理由
最終的に僕は派遣社員の道を選んだ。社長がキチガイ系か極道系か、そんな会社ばかりに当たったからだ。
おそらく今も、中小企業の多くは自転車操業だろう。注文が来ても原材料を買う資金がなく、借金をしながら何とか会社を回している。そんな状態で、まともな給料を払える余裕があるはずがない。
外国人労働者を雇えば、一人あたり年間で約70万円の補助が会社に入る。そうなれば、日本人より外国人を雇った方がメリットが大きいと感じる経営者が増えるのも無理はない。
日本人中高年が切り捨てられる構造
日本人の中高年は、会社にとって補助金も出ず、将来性も短く、生産性も低いと見なされがちだ。残酷だが、経営の論理で見れば「デメリットでしかない」と判断される。
移民政策が進む以上、中高年を外国人労働者に置き換える流れは止まらないだろう。普通に日本人中高年を雇っていたら、会社が先に倒産してしまう、そういう現実がある。
ブラックでなければ生き残れない社会
日本に限らず、今の会社組織は、ブラックでなければ経営が成り立たない構造になっている。働いた時間分、最低時給でも給料が出るだけ、まだマシな時代になったとも言える。
僕が30代だった頃は、給料を払わず開き直る会社が本当に多かった。
動けないほど厳しい現実
今、僕自身もこれからどう生きるかで悩み続けている。現実があまりにも厳しすぎて、動こうにも動けない。手も足も出ない、そんな感覚だ。
世界は戦国時代のように荒れ、個人は駒のように使い捨てられる。だからこそ、無理に戦場のど真ん中に立たず、距離を取りながら、自分の心を守る生き方も必要なのかもしれない。


