わさビーフが止まった日──ホルムズ海峡封鎖が日本に迫るもの

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「遠い中東の話」ではなかった

スナック菓子『わさビーフ』を製造する山芳製菓が3月12日付で公式サイトに重要なお知らせを掲載した。内容は、ホルムズ海峡封鎖の影響で工場の稼働に使う重油の調達が極めて困難になり、工場の操業を一時停止せざるを得ないというものだ。 373news

こういった企業はこれからどんどん増えていくだろう。戦争はすぐには終わりそうもないし、日本はアメリカに加担する方向で動いている。そうなればますます原油が入ってこなくなる。

この状況が続けば、近いうちに日本社会は機能を止め、餓死者も出始めるかもしれない。まだそういう実感を持っている国民は少ないが、事態は着実に進んでいる。

なぜホルムズ海峡が封鎖されたのか

2026年2月28日、交渉の最中に米国とイスラエルが突如イランを攻撃。ハメネイ師を殺害し、軍事施設への空爆を開始した。これに対してイランは反撃の一環としてホルムズ海峡を事実上封鎖した。 Alterna

イランは敵対国以外には原油を輸出する姿勢を見せているが、米国に協力する日本はその対象から外れていく可能性が高い。

日本はなぜこれほど脆弱なのか

日本の中東依存率は現在93〜94%に達している。石油ショック以来、輸入先の多様化を模索してきたが、東南アジア・南米・アフリカ・ロシアなど、どの地域も輸入量を増やすことができなかった。 Alterna

石油だけではない。日本の製造業を支える化学産業の根幹原料「ナフサ」も中東からの輸入に大きく依存しており、自動車のシール材・電線被覆・塗料に至るまで、石油化学由来の素材が産業全体に深く組み込まれている。 Specteeさらに世界で取引される尿素(窒素肥料の原料)の約3分の1がホルムズ海峡を通過しており、封鎖は食料生産にまで打撃を与える。 Newsweek Japan

アメリカと一緒に沈んでいくのか

フランスやイギリスはアメリカへの全面協力を避けているが、日本は協力する気満々だ。今やトランプ政権は世界から孤立し始めている。そこと一緒に行動してしまうことへの懸念は、多くの人が感じているはずだ。

トランプはいったいどうしてしまったのか。背後で特定の勢力が影響を与えているという見方も根強い。

この戦争はどちらかが倒れるまで終わらないだろう。そしてもしかすると、倒れるのはアメリカのほうかもしれない。イランの戦術は計算されており、かなり前から準備もしている。原油価格は攻撃前の1バレル67ドル程度から、3月9日には一時120ドル近くにまで急騰した。 Nomura Research Instituteアメリカはコストのかかる兵器を使い続け、イランは安価なドローンで低コスト・ハイリターンの戦いを展開している。費用対効果でも、イランに軍配が上がりつつある。

アメリカが勝っても負けても、日本にとっていい方向には進まない。

「なるようにしかならない」では済まない

完全封鎖が長期化した場合、日本の輸入コストは大幅に増加して貿易赤字が拡大し、円安圧力がさらに強まる。予測によれば日本経済はスタグフレーションに陥り、2026年のGDPは想定より0.6%低下するとも見込まれている。 Energy Tracker Japan

国内には現在約8カ月分の石油備蓄があり、電力供給はすぐには止まらない。 Alternaだがその猶予がいつまで続くかは、誰にもわからない。

わさビーフが棚から消える日が来るとは、多くの人が思っていなかっただろう。でも現実はもうそこまで来ている。国と企業と個人が、この現実を直視するところから始めなければならない。

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